先日、2025年11月の下旬に長野県・浅間山のふもとに、標高の高い山中にひっそりと佇む「高峰温泉・ランプの宿」に行ってきました。
とても空気のいい所でした。
「ランプの宿」といっても、今では通常の電気も通って冷暖房設備も完備された快適な宿です。
名前が「ランプの宿」というぐらいだから、きっと以前はランプが主役の宿だったんだろうと思います。
とても雰囲気の良い落ち着いた宿です。
常連客が多くて、たまたま電話しして申し込んだら予約出来たのがラッキーでした。
レンターカーで目的地に向かい、狭くもない広くもない山道を車を走らてランプの宿を目指して・登って行く途中、周囲は紅葉が盛りでモミジが真っ赤で、また、カエデでも黄色で目を見張るばかりの素敵な景色の中を進んで行き、また、近くにスキー場らしきゲレンデがありスキー客が来るんだんだな〜って思いつつ宿につきました。
とても空気が気持ち良く快適でした。
標高2000mに露天風呂があるということで、どんなところかな〜って期待してチェクインしました。
ここ長野県の小諸と小諸城
長野県小諸城は、信濃国小諸(現在の長野県小諸市)に存在した城です。
小諸は諸方に通じた交通の要衝であり、戦国時代には武田信玄と上杉謙信による争奪が繰り返された場所です。
小諸は武田信玄の支配下で、重要基地として城の防備を山本勘助により強化されたといいます。
なんで、ランプの宿の記事なのに小諸城が出て来るんだと思われる方がいると思いますが、我が故郷(美濃国・岩村城)と関係があったから取り上げました。
小諸藩城主・松平乗紀でしたが、美濃国岩村城・初代城主として、元禄15年(1702年)に転封を命じられる前にいた小諸城なので岩村城を紹介したくて取り上げました。
※.上記の松平乗紀をクリックしていただくと詳しい記事があります。興味ある方は読んでください。
松平乗紀は、乗政流大給松平家2代・初代・岩村城主で7代続き、明治2年岩村藩知事に松平乗命がなり、徳川の時代に幕が降りました。(大給松平家の分家)。
正徳2年(1712年)11月、岩村において追鳥狩を始めた。
これは当時、東濃の名物であったツグミやアトリなどの野鳥を徳川将軍家への進物とすることと、武技演習の意味を込めたものでした。
藩内の武士は全員出席し、天王山と山上(やまがみと読む)に立場を置いて、乗紀は馬で出御した。
これより以後は毎年の行事となった。
藩校として文武所を開校し(のちに知新館となる)文武を奨励して、美濃国内では東の岩村藩と西の大垣藩が教育の中心地となった。
高峰温泉・ランプの宿
険しい山道を登って宿に着いて説明を聞いて、まず風呂に入りたく一目散に露天風呂を目指し、内湯を通り越して露天風呂へ〜、まだ早かったため入浴者は誰も居なくラッキーでした。
雄大な山の上の露天風呂は最高でした。
遠く遥かに下界の市街が見え、紅葉が見え、湯船の温度も適温で、湯に浸かり、あゝ温泉はいいな〜って独り言が出ました。
湯に入ってゆっくりしていたら、見知らぬ人が入ってきて世間話をしていたら、どうもここは3回目という常連さんでした。
朝早く入浴すると、ここ露天風呂から雲海が出て、なんとも言えない素敵な景色になりますよって教えて頂き、よしゃや〜なら、早朝入りにこようと言って出て内湯に行きました。
満室で食事も豪華で満足しした。
中ジョッキを3杯飲み、いい気持ちになり夜の星空を観る催しに行き星をいっぱい見ることができました。
余談になりますが、昔僕の田舎町の方では、空一面に星が出て、今にも星が降ってくるような空だったな〜って記憶がよみかえりました。
ここ長野県小諸市は、長野県民謡で小諸馬子唄があって「♪小諸出てみろう〜 淺間の山に〜 今朝も煙が〜 三筋立つ〜 あおよ 泣くなよ〜 もう家や近い〜 森の中から〜 灯りが見える〜♪」と謳われる浅間山の歌があったな〜。
標高約2000mの地に建つランプの宿・高峰温泉は、浅間連峰を望む絶景と“こころ”を癒してくれるお湯が魅力の宿です。
特に「雲上の露天風呂」からは、高峯渓谷や中央アルプスの稜線までが見渡せる壮大な景色が広がり、雲海や夕焼けに染まった山々が日常を忘れさせてくれます。
ランプの宿の温泉の泉質
高峰温泉「ランプの宿」の泉質は。
含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、白濁した「ぬる硫黄泉」なので何度も入って温泉を楽しんでください。
美肌効果や疲労回復、筋肉痛・腰痛・肩こりなどへの効果が期待でき、源泉かけ流しで、加温・無加温の浴槽があり、季節や体調に合わせて湯温差を楽しめるのが特徴です。
知っておきたい温泉分析書表を見る
「温泉分析書」とは、温泉に含まれる成分や温度、濃度などから、専門機関が温泉成分を詳しく分析した表です。
浴室には、必ずあります。
▲温泉分析書表
都道府県知事に届け、温泉の施設内に提示することが義務付けられいる表です。
また「温泉分析書」は10年以内のものが有効とされています。
何故なら検査日は重要で、湯は少しずつ変化するため、必ずしもその時の成分ではない事を頭に入れておくといいです。
泉質の意味とは
まず初めにチェックしたいのが、温泉の「泉質」です。
お湯の中に含まれる化学成分の種類と含有量のことです。
この泉質のよって、温泉の効能・色・匂い・肌触りなどが決まります。
泉質は、現在の鉱泉分析法指針」に基づいて主に以下の10種類に分類されています。
単純温泉
単純温泉とは、温泉水1Kg中の溶存物質が1,000mg未満で、泉温が25°C以上で、かつ他の泉質名に該当しない温泉です。
成分が少ないため刺激が少なく、肌に優しいため、子供から高齢者まで安心して入浴でき、湯あたりしにくいのが特徴です。
特にpH値が8.5以上のものは、「アルカリ性単純温泉」と呼ばれ、肌の角質を落としてスベスベにする肌触りが柔らかく、癖がなく肌への刺激が少ない「美肌の湯」としても知られています。
塩化物泉
塩化物泉とは、海水の成分に似た食塩(塩化ナトリウム)を多く含み、入浴すると皮膚に塩分が付着して汗の蒸発を防ぐため、保温効果が高く湯冷めしにくいのが特徴の温泉です。
別名「熱の湯」とも呼ばれ、神経痛や冷え性、切り傷、火傷などに効果があるとされています。
また、保湿効果もあるため、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の人にもおすすめです。
塩分が主となっており飲用すると塩辛い。
湯冷めしにくく、塩分の殺菌効果がある。
炭酸水素塩泉
炭酸水素塩泉とは、温泉水1kg中の溶存物質量が1,000mg以上で、陰イオンの主成分が「炭酸水素イオン (\(HCO_{3}^{-}\))」である温泉です。
一般的に肌の角質や汚れを落として滑らかにする「美肌の湯」と呼ばれ、入浴後はさっぱりとした清涼感が得られることから「清涼の湯」とも呼ばれます。
また、飲用することで胃の調子を整えたり、便秘や膀胱炎などの改善が期待できる泉質です。
硫酸塩泉
硫酸塩泉とは、温泉水1kg中に硫酸イオンが1g(1000mg)以上含まれる温泉で、硫酸カルシウム(石膏泉)や硫酸ナトリウム(芒硝泉)を主成分です。
主な効能には、動脈硬化の予防、保温効果による冷え性の改善、肌の清浄作用によるニキビなどへの効果、そして入浴後の成分が肌に残りやすいことなどがあります。
また、飲用可能な場合は胆汁の分泌を促進するため、胆道系機能障害や高コレステロール血症、便秘にも効果が期待できます。
肌の脂分を洗い流す力があり、ニキビなどにも効果が。飲用可能な場合は、慢性便秘や、生活習慣病の改善にもつながります。
二酸化炭素泉
二酸化炭素泉とは、お湯1リットルあたり1g以上の二酸化炭素(炭酸ガス)が溶け込んだ温泉です。
入浴すると体に炭酸の泡が付着し、皮膚から吸収された炭酸ガスが毛細血管を拡張して血行を促進し、この作用により、低めの温度でも体が温まりやすく、血圧を下げる効果が期待されるため、「心臓の湯」とも呼ばれます。
日本では少ない泉質で「泡の湯」と呼ばれることも。
含鉄泉
含鉄泉とは、温泉水1kgあたり20mg以上の鉄イオンを含む温泉です。
源泉は無色透明ですが、空気に触れると酸化して茶褐色に変色するため「赤湯」や「黄金の湯」と呼ばれることがあります。
貧血、更年期障害、冷え性、月経障害などに効能があるとされ、浴用と飲用の両方で効果が期待できます。
湯が湧出し空気に触れると、鉄の酸化が進むことで進み赤褐色になります。
硫黄泉
硫黄泉とは、温泉水1kg中に総硫黄を2mg以上含む泉質で、硫黄特有の香りがし、白濁していることが多い温泉です。
皮膚病や高血圧、動脈硬化、糖尿病などに効能があるとされ、殺菌効果が高いため美肌効果も期待でき、ただし、金属を酸化させる作用があるため、入浴中はアクセサリーを外す必要があります。
硫黄型と硫化水素型に分類され、日本では比較的多い泉質でタマゴの腐敗臭に似た特有の臭いは、硫化水素によるものです。
酸性泉
酸性泉とは、温泉水1kg中に水素イオンが1mg以上含まれ、酸性の強い泉質のことです。
強い殺菌効果を持ち、湿疹やアトピー性皮膚炎などの皮膚病に効くとされています。
刺激が強いため肌が弱い人には向かず、入浴後は真水で洗い流すなどの注意が必要です。
口にすると酸味があり、殺菌効果があります。
放射能泉
放射能泉とは、ラジウムやラドンといった放射性物質を含む温泉のことです。
これらの物質は地下の岩石から溶け出してきており、温泉の成分となり、微量の放射能による刺激が、細胞の活性化、血流促進、新陳代謝の促進など、体に良い影響を与える「ホルミシス効果」が期待され、リウマチや関節痛の緩和などに効果があると言われています。
温泉水1キログラム中に、ラドンが8.25マッへ単位以上含まれています。
「放射能」というと身体に悪影響を及ぼすと思われがちだが、レントゲン等の放射線量よりずっと少なく、良い影響を与えることが実証されています。
含よう素泉
含よう素泉とは、温泉水1kg中によう化物イオンが10mg以上含まれる泉質です。
2014年の環境省の「鉱泉分析法指針」改訂で追加された新しい泉質で、うがい薬やヨードチンキのような独特の茶褐色の色とにおい、そして苦味が特徴です。
殺菌効果が高く、飲用により高コレステロール血症の改善や動脈硬化の予防が期待できるとされています。
非火山性の温泉に多く、時間が経つと黄色く変色しますす。
これらの泉質名は「掲示用泉質名」であり、さらに詳細な泉質名は「アルカリ性単純温泉」「ナトリウム塩化物泉」などの分類が併記されます。
詳しくはこちら:<a href=”https://www.ikyu.com/concierge/18381″>https://www.ikyu.com/concierge/18381</a></p>
<h2 class=”wp-block-heading”><span id=”2%EF%BC%8E_%E6%B3%89%E8%B3%AA%E5%88%A5%E9%81%A9%E5%BF%9C%E7%97%87″ class=”ez-toc-section”></span>
泉質別適応症
温泉の効能と呼ばれるものは、「適応症」と表現、「温泉分析書」には、よくみると「一般適応症」と「泉質別適応症」が明記されていますが、注目はするのは「泉質別適応症」です。
「一般適応症」とは、泉質名の付く温泉全てに共通する効能を言い、「泉質別適応症」は、その温泉独自の効能のことを指し、より湯のことを理解できます。
泉温とは
「温泉分析書」にある「泉温」は、私たちが入浴する湯船の温度ではなく、源泉から地上に湧出又は、汲み上げられた時の温泉の温度を示しています。
●高温泉/42度以上。
●温泉/ 34~42度未満。
●低温泉/25~34度未満。
●冷鉱泉/25度未満。
以上
泉温が高い場合は、自然冷却や加水を、泉温が低い場合は、加温をし快適に入浴ができる温度にしています。
Ph値とは
pH値とは、水素イオン濃度のこと。温泉に含まれる水素イオンの濃度(pH)が小さいほど酸性、大きいほどアルカリ性となります。
詳しくはこは
href=”https://www.ikyu.com/concierge/17682″>https://www.ikyu.com/concierge/17682</a></p>
溶存物質とは
温泉1キログラムの中に含まれる温泉成分が何グラム含まれているのか、温泉の濃度を示します。
●高張性/1キログラムあたり10グラム以上。
●等張性/1キログラムあたり8グラム以上~10グラム未満。
●低張性/1キログラムあたり8グラム未満。
これは身体を作る細胞液を基準にして分けられており、細胞液は1リットルの水に8.8グラムの食塩を溶かした食塩水に相当します。
遊離成分(非解離成分)
遊離成分とは、溶存物質のうちイオンとならずに分子の形で溶解しているものを指し「非解離成分」として表示されています。
特に注目してもらいたいのが「メタケイ酸」※1▲です。
▲※1.「メタケイ酸」とは、化粧水などにも含まれている美肌成分のこと。身体をコーティングし温める、保温効果があります。含有量が50ミリグラム以上で美肌に有効とされています。
以上です。いかがでしたでしょうか?
ランプの宿の歴史
明治初期: 地元の農家が、家畜の牧草を刈りに来た帰りに、川沿いの山中で温泉が湧き出ているのを発見しました。
明治35年(1902年): 初代当主が源泉近くに宿を建てるための土台石を築きましたが、大水と土砂崩れで源泉が埋没し、宿の建設を断念しました。
昭和31年(1956年): 2代目当主が温泉開発に取り組み、念願の旅館を開業しました。この宿は、現在の宿より標高が低い谷間にありました。
昭和53年(1978年): 宿が火災で全焼しました。
昭和53年(1978年)~昭和58年(1983年): 3代目当主が、火災を機に標高2,000mの高原へ移転を決意。電気や給湯のめどが立たない状況の中、5年の歳月をかけて自ら工事を行い、1983年7月15日に開業しました。
平成6年(1994年): 現在の山小屋風「ランプの宿」に改築されました。
玄関の入り口にある石は、初代が築いた土台石が再利用されています。
標高2.000mの露天風呂をきたして入浴してください、お待ちしています。